立川妖怪盆踊りでフェイスペイントをしてきました

去年に引き続き、立川妖怪盆踊りというイベントにフェイスペイント屋さんとして出店してきました。今年は尊敬するフェイスペインターのほっぺショップさんが一緒に出店しないかと声をかけてくれて、フェイスペインター2人がブースをシェアしてそれぞれの作風で描くという形での試み。初日は雨でペイントのお客さんは多くなかったのですが、二日目三日目はたくさんのお客さんが来てくれてありがたかった。

井上のフェイスペイントはものすごく激混みというわけでもなく、常時2〜3人くらいが待ってくれて大慌てせずお客さん一人一人と喋る余裕もあるような理想の感じでした。

ブースシェアしているほっぺショップさんのペイントが圧倒的に綺麗なので、お客さんみんなそっちに行っちゃって閑古鳥かもという心配もしていたのですが、心配は杞憂でとても良い棲み分けができました。

去年のリピーターのかたとか、よそのイベントで描いていたお客さんがここまで来てくれたりとか、三日間毎日来て描いてくれたご近所のかたとか、昨夜描いて今夜もまた来ました犬の散歩の途中ですという人(散歩の途中にフェイスペイントというのは衝撃!)とか、オーストラリアからハネムーンで日本に来ているんだという新婚さんとか、遠方からもご近所からも大人も子どもも老若男女たくさん描いてたくさん話してめっちゃ笑った。

妖怪盆踊りに参加して感じるのは、楽しみ方の多様さ。ステージの内容が濃いのでそれを楽しみに来るタイプのフェスやライブが好きなお客さん(僕も分類するとそのグループ)、妖怪がとても好きなタイプのお客さん、特殊メイクやコスプレが好きなタイプのお客さん、ステージにも妖怪にもそれほど関心はないがこのお祭りがなんか面白くて来ている近隣のお客さん、という交わりにくそうなそれぞれの層が渾然一体と共存しているカオスがとても良い。特に僕のペイントはメイクガチ勢ではなく「初めてペイントします」という気軽な層が多くて、ペイントなんてよそのイベントではすることないけど、この場所に来たらなんか空気に飲まれてつい描いてもらいたくなっちゃった、みたいな非日常感がすごくある。

有料エリアに入るには妖怪ドレスコードというのがあって、妖怪っぽいなにかを身につけるか、浴衣か、オフィシャルTを着ることが必要なのだけども、べつに有料エリアに入らない人もなんか変身したくなっちゃってるのが面白い。オフィシャル妖怪メイクブースにはメイクアップアーティストが常時数人いる感じで、しかも妖怪メイクブースは2ブースもあって、加えて被り物やお面やタットゥーシールの店もたくさんあって、それだけ変身のためのお店があればお客の取り合いになりそうだけども、そんな中で僕らの店を選んでくれた人がたくさんいたのがとてもありがたかった。

ほっぺショップさんとの連携も想像以上にうまくいき、二人の個性的なペインターがそれぞれ独特のやり方で必死でお客さんと対峙しているのを僕自身がちょっと俯瞰で見れた瞬間(幽体離脱してたのか?)があって、ああいい場所作れてるなと思えた。フェイスペインターの知り合いは数えるほどしかいないので、ペイントについてあれこれ話せたのもとても良かった。励みにもなった。フェイスペイント屋としては出店料がけっこうするので、ほっぺさんに誘ってもらってなかったら今年は出ていなかったと思う。いろいろ感謝。来年もこのコンビでエントリーいたします。体力づくりしておこう。

今回井上ブースの新たな試みとしてやってみたオリジナル妖怪をペイントするよという企画。とにかくメイクのブースが多いので、イラストレーターとしての独自性を出して勝負してみた。

日常の延長だと、顔に絵を描こうっていうハードルはなかなか越えません。駅前やショッピングモールでのマルシェだと、お客さんにその日のその後の予定があったりとかするし、心も冷静なままなのでハードル越えられる人は多くない。妖怪盆踊りは、場所全体に高揚感があり、お客さんがお客さんじゃない主体性というか、みんなが自分で今日を楽しくしている空気が素晴らしかった。まだ余韻が残っててふわふわしてる。これほどのイベントは年に一個行けるかどうか。

一組、待ってくれているのを僕が把握できず目の前でスタッフさんとイベントについて夢中で話し込んじゃってて「よそを探します」と去られてしまったお母さんがいて、大変申し訳ないことをしました。気をつけます。

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