3/10、集まった子どもたちとプレーパークの物置きに壁画を描いてきました。

池袋本町プレーパークという、水曜から日曜まで、日中子どもたちが穴ほったり水や泥遊びしたり木に登ったり木工したり、土日は火も使えたりとワイルドに遊べる場があります。豊島子どもWAKUWAKUネットワークというNPO法人が、豊島区の支援を受けて運営していて、子どもの気持ちやペースや自主性を尊重し安全を見守るプレーリーダーという専門家が常駐しています。

ここで使用している大きな物置き(長辺4mほど)の壁面が心無い落書き(○○の本名はうんこ、とか)されてたりしてて、隣接する公園の広場から明るく見えるように壁画を描けないかというご提案いただき、居合わせた子どもたちと一緒に「ここで遊ぶ絵」を描いてきました。

もとの物置き倉庫。高さ2m幅4mほどあってけっこう大きい。

 

誰かのサイン、ではなく、「うんち」

 

こちらは「おなら」をヤスリでこすってうすくしたところ

 

こちらも「ウンコ」。個人名を悪く書くような落書きもあり、前日に塗装面にヤスリで傷をつけてから、白で塗りつぶしました。

 

前日に会場に行き、軽くやすりかけて全体に下地の白と空と土を塗り、当日は描きたい子たちにどんどん描いてもらいました。4時間ほどで終了し、そのあと2時間ほど、僕がちょっとした調整とか文字入れをして終了。翌日ニスを塗って完成です。ああ楽しかった。

これは序盤。木が生えたけども、葉っぱは一枚もない。木と木のあいだにロープとそこで遊ぶ人を描いているサッカー少年。

メインの壁面の隣の小さな壁面も描けるようにした。だるまに富士山、なんだか縁起が良さそうだ。

中盤、お山のまわりが賑やかになってきている。

こんな看板も出していただいてた、感謝。

絵の中の人の数が増えてきた。

最後に、「池袋本町プレーパーク」という文字を入れているところ。

出来た壁画がこちら。

にぎやかな絵になりました。なかなかプレーパークっぽくて良いと思う。

角の茶色いネコがとてもかわいい。モンシロチョウもよく描けている。

なにか二匹の茶色い輪郭のものに乗っている、二人の棒人間。なんとこの茶色い輪郭のものは、ゴキブリなのだそうだ。右のゴキブリは棒人間を食べて(よく見ると出血も!)お尻から大量のたまごを噴射してる。ゴキブリ好きなのか聞いたら、「キライ!」と即答だった。そのわりにはゴキブリの話ばっかりしてたから、もう少し調べて知ったらゴキブリのことが大好きになるんじゃないだろうか。

木の上のいいところに、鳩。

中央のアニメっぽい女の子を描いてくれた女子が、実は下の黒いかまどと火も描いてる。ここでの遊びでかまどが一番好きなんだって。

プレーパーク内にある東屋(あずまや)。実物はもっと平べったいんだけども、このテーブルの足の長さとかかわいい。スイカ食べたり、スープ飲んだり。

ここのプレーパークにはでかいスコップがいっぱいあって、公園なのに穴掘り放題で水流し放題です。肌色のテーブルに、ウクレレとのこぎり。

これはおそらくですが、超サイヤ人ではないかと。

もっとも賑やかになったあたり。

夏のお祭りでは、なんとウォータースライダーが登場するのが恒例なのだそう。常連の子どもたちに聞きながら、みんなで描いてみた。

雲からブランコ、なぜかキリンまで。雪だるまもいる。あかちゃんかわいいね。

これもブランコ

「おそらのブランコにのせるためにきりんさんがいるんだね」と、完成した絵を見てストーリーを作っている子がいて嬉しかった。

ウォータースライダーの日、遊びに行きたいなあ。

星もたくさん描いてくれたね。

これは隣の壁面。こちらは僕はほとんどノータッチで、子どもたちが自由に描いていた。

これもおそらくサイヤ人。ドラゴンボール今もまだ人気あるのかね、すげーなー。

「楽しい」

いろいろ描いてあるなあ。

四角いのはなんだろう、「お」はわかるけど。プレーリーダーさんに聞いてみたら、たぶん「お弁当」じゃないかと。たしかに四角いし!そう言われたらそう見えてきた。

木の上にハート

中央の青いのはたぶんブランコだな。左の茶色が「グワシ」の手にしか見えないのだが、いったいなんだろう。もちろんなんだっていいのだ。

小さな子が絵のあちこちを指さして、ストーリーをつけていて嬉しくなった。

以下は完成後の動画

今まで、土日に子どもたちを連れて何度か遊びに行ったことがあったのですが、今回は前日の下地処理と翌日にニス塗りもあって3日間通った。

前日の金曜に壁面のヤスリがけ&下地塗りをした際に、土日との違いがよくわかった。土日は僕みたいにちょっと遠くから親子連れで来てたり、幼児も多かったりするのですが、平日は学校が終わった地域の小中学生が思い切り遊びに来て、親の目を気にすること無くのびのび遊んでいるのです。

僕が行った金曜は、小雨がそろそろやむかなというなかなか寒い日だったのだけど、プレーリーダーさんと小学生が泥を投げつけあって盛り上がってた。常連小中学生たちにとって、家とも学校とも違うもうひとつの居場所になっているんだなというのがよくわかりました。

寒くても雨でも子どもたちが来る、だからプレーリーダーは雨の日はビニールシートで屋根作って待ってたり。そうやって作ったビニールの屋根も、木々のあいだにはったロープも、掘った穴も、17時の終了後に毎日元通りにしてる。頭が下がります。

 

子どもたちと描く壁画企画もたくさんやりたい!

こういう感じで、地域の絵を描きたい子どもたちと一緒に大きな物を描く活動も、今まで5回くらいかな、やってきていますが、増やしていけたらいいなと思います。公園に限らず、古くなった建物の壁とか、工事現場の仮囲いとか、壁はどこにでもありますし。お気軽にご相談下さい。

今回は「壁画として残す」「近隣の皆さんにもプレーパークの雰囲気が伝わるような感じがいい」「明るくしたい」というような目的もあったので、【ただただ思い切り描きまくって、仕上がりがどんなふうになっても良い、自由が一番、バクハツだー】という振り切れかた(これも楽しいです、最終的に灰色茶色の沼のような絵になります)はせず、かといってもちろん「あれ描け、これ描け」と強制するわけでもなく、微妙なさじ加減でやってます。ここに集まって普段遊んでいる子達が当日描きに来るということだったので、小学生たちにはこの場所で好きな遊びやこの場所で見る生き物を描こう、というざっくりした一応のテーマ設定を伝えたり、描き始めやすいように木と土と山だけは最初に描いておいたり。そういうテーマ設定や導入などを、よく考えてからやります。それらは、現場、年齢、目的によってケースバイケースだよなあと思います。

なにしろ、大勢ででっかい絵を描くのは、なかなかない経験で、楽しいですよ。

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