善福寺公園(西荻窪駅と上石神井駅のあいだあたり)そばの、子どもに寄りそった遊びや学びを大事にしているユニークな託児施設Cocoon parents square 善福寺の家の、小学生クラス(お家保育)の工作担当スタッフとして、6月から毎週木曜の午後に子どもたちと工作をしています。
7~8月の3回(3回=3週間ごとに一つのテーマを設けています)では、使い古しの白いTシャツに描いたり塗ったり切ったり貼ったりしてリメイクする「Tシャツリメイクデザイナーになろう」というテーマで開催!
家にあるいらない白系のTシャツを持ってきてもらって、3回かけて改造しまくりました。「あらかじめ参加者のサイズを聞いて、参加する子たちが着れるサイズの新品の白Tシャツを問屋さんから購入しておいて、自分が着るものを作る」ということも考えたのですが、自分が着るとなるととたんにハードルがあがり、思い切ったことができなくなるだろうなと思って、最初から「着ることが目的じゃないよ」と伝えて、サイズ関係なく使わなくなったTシャツをリメイクする、アバンギャルドなデザイナーになろうという方向でテーマを設定。
チョキチョキ!善福寺の家は手芸の時間もあって、端切れや布切りバサミやリボンも常備されてて、それらを使わせていただいてデザイン!
ハサミで切ったり、端切れやリボンを布用ボンド(洗濯で落ちない手芸用のもの)で貼ったり、油性マジックで描いたり。
ここでの工作が開始してから2ヶ月ほど。参加メンバーとも打ち解けてやれることも見えてきた中で、今回は初めて絵の具を使ってみました。以下、できたTシャツたちをごらんください。それぞれのこだわりポイントが面白い!
端切れにリボンに絵の具に、たくさん使ったカラフルなTシャツ。ポップでキュート!
なんと、緑色の部分は、切り取った袖のリブの部分。厚みの違いが面白い。
未就学児で、いつもすごい勢いで素材を組み合わせてなにかの装置を作る博士のような子。胸に張り付いているダンボールや毛糸でできたものは、なんと2週間前に来て作った「キャンプ」という名前の作品。楽しみにしていたキャンプが行けなくなったそうで、その時に調べていたキャンプ道具を工作で作ったのだそう。前に作った「キャンプ」はどこ?と探して、迷わず最初にこれを胸にどーんと貼り付けた。圧巻。
こちらは別の未就学児デザイナー。一人で2着仕上げた。オモテウラあるので4面。エネルギーがすごい。あばらの両脇くらいに穴があいているのと、胸につけた網がポイント!
上の長袖と同じ子のTシャツ。スパンコール、カラフルな輪ゴム、でっかいスポンジみたいなの、ペットボトルキャップなど、異素材がふんだんに貼り付けられている。
こちらは小学生女子デザイナーのTシャツ。胸のリボンが目を引きます。銅を横断しているリボンにピンクの線が引いてあるの、いいなあ。素材に一工夫加える感じね。布のハート、線で描いたハート、塗ったハート、いろんなハートが。こだわりのミントグリーンを一緒に混ぜながら作った。
こちらは別の小学生女子デザイナー。スポイトを使って、絵の具をうっすらぼやかすことに情熱を注いでた。黄色の花には実は金色も使ってある。ダンボールに試し書きをしてたんだね。僕もよくやります。
小学生男子デザイナー。彼は絵の具は使わずマジックで彩色。善福寺の家では手芸もやっているので、スタッフさんがポケットを縫うのを見守ってくれた。手縫いの縫い目ってデザインとしてもとてもかわいいよね。
オレンジ色のこれ、紙コップです。「太陽をつくる!」と言って紙コップを切ってボンドで貼り付けて、マジックで彩色。かっこいい!
ハサミの入れかたとか見るとガーリーな感じがするけど、小学生男子の作品。襟首についていたレースを一旦切り離して、襟のはじっこに縦にしてボンドで付け直して黄色で塗ってる。オシャレ!
そのガーリーなTシャツの背面。全面とのギャップがすごい。半分以上を金色の絵の具で塗りたくり、下の緑はなんと巨大なポケットです。見ての通り上は縫ってあり、右側から手を入れるポケットだそう。かっこいい!
こちらは3回あったTシャツリメイクの最終回に見学体験に来た小学生男子デザイナー。最初はなかなか描きだせなかった、というのが信じられない出来栄え。描き始めたら気分がほぐれたのか、ずっと描き続けて、マジックも絵の具もハサミも使って、すごいのができました。参加を迷っているかたの見学&体験も大歓迎です。
丸と色、それぞれにちっちゃく穴があけてある。
しょうぼうしゃ、たんくろおりい、くれんしゃ、端的にはっきりと描き分けられて素晴らしい。これはそれぞれの車の違いを良く知っているから出来る技。
なんとなんと、名前のところがめくれます。見たことないでしょ、こんなTシャツ。驚きました。斬新!
僕も子どもデザイナーさんたちと一緒に一枚作ってみました。なかなかかっこいいのができたと思ったんだけど子どもたちにものすごく不評で、「怖い!」「キモい!」「裏返して!」と悲鳴が飛んでました。ワイワイガヤガヤとみんなで作ってます。
いかがでしたでしょうか。個性的なデザイナーたちが誕生してました。ここではあまりスマートな完成は目指していなくて、周囲の子たちや場の雰囲気に影響されて「こういうことやってみようかな」と何かやってみたくなる、それをどんどん実行してみる、ということを大事に考えています。だんだん子どもたちとも打ち解けてきて、そういう「作ってみる空気」みたいなものができてきたかなーと思います。新メンバーも加わって、より面白くなってきましたよ。
Tシャツの次、先週の木曜からは夏祭り秋祭りのシーズンなので「おまつりの射的屋さんをつくってあそぼう」というテーマが進行中。一回目はのこぎりやスプレー塗料を使ってオリジナル鉄砲を作りました。次回とその次の回で、まとを考えて作ったり、お店のコンセプト(おばけ射的?フルーツ射的?などなど)を考えたり、景品やチケットを考えたりして、実際にお店屋さんごっこをしてテスト遊びをしながらトライアンドエラーでより面白いお店にしていくことができたらいいな。早速、「残念賞の時にあげるガム」を作っている子がいたりして、僕はそんなものができるなんて予想もしてなかったのでびっくり。なるほどねー、それいいねー。どんなお店ができるか楽しみです。
★木曜午後の工作、まだ若干の空席がございます。木曜午後15時~18時のあいだの90分、料金・詳細はCocoon parents squareのサイトからお問い合わせください。
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